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学校内でのスポーツによる死亡事故について

2010年7月21日 11:08 | | トラックバック(0)
最近ニュースでよく見かけるのが、「柔道の修練中による死亡事故」という内容の記事がある。一番最近の記事を引用してみると、

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「柔道の脳しんとうは危険」中1死亡事故で報告書 滋賀(1/2ページ)
https://www.asahi.com/national/update/0714/OSK201007140092.html
2010年7月20日2時12分 asahi.com

滋賀県愛荘町で昨夏、中学1年の柔道部員が修練中に意識不明となり、急性硬膜下血腫で死亡した問題を検証している町の第三者委員会が、「脳振盪(のうしんとう)に対する正しい知識の啓蒙(けいもう)が柔道指導者に必要」と提言する報告書をまとめた。軽い脳振盪でも繰り返すと命にかかわる危険性が医学界で指摘されているが、全日本柔道連盟によると、柔道界ではほとんど検討されてこなかったという。連盟も対策に乗り出した

愛荘町立秦荘中1年だった村川康嗣君(当時12)は昨年7月、上級生を相手に2人1組の実戦形式で技をかけあう1本2分間の「乱取り」を重ねた。相手が当時顧問だった男性(27)に代わった直後の26本目で意識を失い、約1カ月後に死亡した。

脳神経外科医や柔道指導者らでつくる検証委がまとめた報告書によると、柔道初心者の村川君にとって、修練は「限界を超えた内容であった」と指摘。合間の水分補給の際、水筒がある場所とは違う方向へ行こうとしていたことから、脳振盪を起こしていた可能性があるとした。

脳振盪は頭を直接打たなくても技で投げられる際の回転力で引き起こされるといい、直後に修練を再開して脳が再びダメージを受けると、重篤な状態に陥る可能性があるとしている。しかし、現場の柔道指導者は「脳振盪に関する知識を持っていないのが現実」で、「『意識を失っても元に戻るからよい』とする間違った認識がある」と報告書は指摘している。

愛知教育大の内田良講師(教育社会学)の研究によると、昨年度までの27年間で中学・高校の柔道の部活動、授業で109人が死亡。2007年度まで10年間の死亡率はたとえば野球の5倍。死因の約7割が急性硬膜下血腫など頭部の外傷だったという。
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このニュースの場合は、学校における柔道の修練中に、という内容で、学校内での柔道での死亡事故が27年間で109人と、ほかのスポーツに比べて突出して多いことを指摘している。

このような学校内でのスポーツ活動での事故についてよくまとめられているサイトがあって、そのサイト内には、具体的な症例と事故の内容まで報告されている。

■参考■
学校リスク研究所 -学校におけるスポーツ中の事故 特集:柔道事故-
https://www.geocities.jp/rischool_blind/sports.html


学校リスク研究所で報告されている具体的な柔道事故の内容を見てみると、その多くは投げ技を受けた際、頭を打ち硬膜外血腫で亡くなっているものがおおい。

しかしながら、じゃあ投げ技以外での死亡事故がないのかといえば、そうでもなくて、ほかの事例をいくつかあげてみると、

・低酸素性脳症
・急性腎不全(日射病による)
・熱射病
・急性循環不全
・呼吸不全
・熱中症


などが症例としてあげられていた。

これらの症例は、過度な稽古や水分補給不足、修練環境(気温・湿度)などへの配慮不足による死亡事故で、防ごうと思えば防げたのではないかと思うものも多数あった。

学校リスク研究所には、死亡事故の報告以外にも、障害事故の報告も掲載されており、その中のいくつかの障害事故の例を挙げてみると、

・相手の膝に顔面が当たった
・膝頭が歯に当たった
・受身が不充分なため肘関節を負傷した
・口唇部に相手の膝が強く当たった
・ひねり倒されたようになり,思わず左逆手を着いたため骨折した
・バランスを崩した相手が乗っかり,顔面を負傷した
・股間へ膝を突っ込んできた際,膝と畳との間で睾丸をつぶした
・受身をする修練中,左腕に体重が掛かり過ぎて左肘を骨折した


などなど、死亡事故にこそならなかったものの、出血を伴う怪我や、骨折が多数報告され、その原因の多くは、やはり技術の修練中に起こっている。


■少林寺拳法での事故にも十分注意しよう!■

大阪高槻道院では、入会時に必ずスポーツ安全保険に加入してもらっています。

スポーツ安全保険の加入時に最初にご説明しているとおり、スポーツ安全保険とは、道場内の稽古中による事故、道場と自宅の往復中による事故で、通院・入院が必要となる治療を行った際に、保険金が支払われるというものです。

だけれども、大切なのは「保険を使わなくて済むような稽古を心がける」ことで、柔道の障害事故の例を見てもわかるように、少林寺拳法の修練といえども、同じような事故は十分起こりえることだと思います。

特に、一般部の稽古においては、

・手首を捻る
・指先をねじる、巻き込む
・肘関節を抑える
・背負って投げる


といった柔法の修練を行いますし、一般部・少年部の両方で

・相手の顔面、おなかを突く・蹴る
・倒れている相手に当て身を入れる


といった、剛法の修練を行います。

剛法・柔法のどちらにおいても、

・気を抜いた修練
・なれ合いによる修練
・興奮した修練
・乱暴な修練
・我流による修練

をすると、怪我の原因になるので、必ず指導員の指示の元、安全にかつ正確な技術の修練を心がけるようにしましょう(=゚ω゚)ノ

少林寺拳法だから安全、柔道だから危険、なんていうことはありません。どちらも、武道・格闘技という側面がある以上、怪我をしない修練法などはないので、大切なのは修練する一人一人の心がけ次第と言うことになります(-人-)


・体調が悪いときは速やかに休憩する!
・水分は修練中でも自分の判断でどんどん飲む!
・技がかからないからと言って、力任せにかけない!
・突き蹴りは、力一杯やらずに相手にあわせて加減をする!
・自他共楽の気持ちを忘れない!


これができれば、安全で楽しい少林寺拳法ライフをおくれると思います(=゚ω゚)ノ


(北野)

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